グローカルメッセージ by卒業生

グローカルメッセージ by卒業生 VOL.3

ただ生きるな、善く生きよ

文部科学省 国家公務員 神田将司氏(平成16年卒)

部活動三昧の高校生活で身につけた「挑戦する力」

 みなさん、はじめまして。 私は21世紀が幕を開けた2001年4月に、関西大倉高等学校に入学しました。中学のときに始めたソフトテニスにはまっていた私は、ソフトテニスの名門校である関西大倉に入学し、顧問の萩村先生、杉野先生、打明先生に大変お世話になりながら、毎日練習に明け暮れていました。私にとって高校生活といえばとにかく部活でした。週末になるとOBの方々も多く来てくださり、関西大倉の伝統を肌に感じていましたね。
 部内でも切磋琢磨しながら、団体戦では近畿大会に出場し、個人戦では大阪府でベスト32に入ることもできました。調子が良い時期もあればそうでない時期もありましたが、試行錯誤しながら全国や海外の選手とも練習や試合をやってきた結果として、何事もまずはやってみるという「挑戦する力」を身に付けました。
 本業の学校の勉強はというと、恥ずかしながら成績は悪く、英語や国語ではクラスで最低点も取った記憶があります。答案用紙が返ってきたら真っ先に裏返して見ないことにしていました(笑)。

大学生活、就職を経て今なお成長を続ける

 地方での一人暮らしに憧れていた私は、担任の矢野先生に相談しながら、浪人後、富山大学に進学しました。大学では法律を専攻しながら、様々なアルバイトに取り組んだり、公安職を希望していたこともあって総合格闘技部に入って試合に出たり、韓国やオーストラリアに留学して留学先でも道場に通ってトレーニングに励んだり、なるべく学生時代にしかできないことに挑戦していました。特に留学は、自分のアイデンティティを考えるとても良いきっかけになり、今の仕事や生き方にも繋がる人生の大きなターニングポイントになりました。今でも毎年夏休みなどの長期休暇の際には、何か明確なテーマを考え、一人で行ったことのない国や地域を訪問しています。
 将来は国のために働きたいという念願が叶い、文部科学省に採用されて今年で6年目になります。文部科学省は、教育のイメージが強いと思いますが、ほかにもスポーツ、文化、科学技術の3分野を担当しています。将来の日本を背負う人材を育てる国の様々な施策に直接関わることができ、非常にやりがいのある仕事です。今は初等中等教育(主に小・中・高校)における外国語教育の推進に主に携わっています。過去の部署では、海外からの優秀な留学生の受入れ、著作権行政、文部科学省の施策の広報等に加え、直近では「官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム【高校生コース】~」の立ち上げなど、様々なことに携わってきました。このトビタテの高校生コース第1期派遣留学生壮行会では、下村文部科学大臣や株式会社三井住友銀行の北山禎介取締役会長も出席いただき大変盛大な会になりました。

みなさんへのメッセージ

 あまり人にあれこれ言うのは好きではないのですが、せっかくの機会ですので、誠に僭越ながら在校生の皆様にメッセージを申し上げます。関西大倉に通われている皆さんは、とても優秀です。欧米では、みなさんのように能力がある方をgiftedといいます。その能力は「神に与えられたもの」という意味です。是非その与えられた能力を世の中のために使ってください。タイトルの「ただ生きるな、善く生きよ」は私の好きなソクラテスの言葉です。
 皆さんが成人してから、どんなジャンルで仕事をしていくにせよ、これからの活躍の舞台は世界です。世界には本当に多様な人々がいます。彼らにたくさん出会ってほしいです。留学でも仕事でも何でもいいので、ぜひ志を持って若いうちに一度は日本から飛び立ち、世界の人々と出会い、色々な経験を積んでそれぞれの「強み」を磨きながら、「夢」に挑戦してください。夢がまだなくても、今好きなことがあるならそれをやればいいし、もし好きなことがないならほんの少し興味が出てきたことをまずは少しかじってみてください。
 もちろんずっと関西に留まることも素晴らしいことです。しかし、関西を出てこそ関西の良さが分かるし、さらに日本やアジアを出てこそ、日本やアジアの良さが分かり、自分がどういった存在で何者なのかが見えてきます。おそらくほかの星に住めば、地球の良さが分かるのだと思います(笑)。ネットを通じて情報を得ることは簡単ですが、現地で本物の人やモノに触れて初めて分かることは山ほどあります。例えばその国がもっている独特の「匂い」とか(笑)。
 人生は経験してなんぼ、寄り道してなんぼです。私もやりたいことや行きたい場所がたくさんあります。皆さんも様々な場所で様々な経験を積んで、是非豊かな人生を送ってください!

※掲載内容は平成27年秋時点のものです。