今回の「学問体感」は、京都大学 工学部 地球工学科の大津宏康先生に「気候変動下の日本・東南アジアの地すべり・斜面崩壊の発生メカニズム」という講義を実施いただきました。
最近の日本は今までになかった頻度で大きな災害にみまわれています。たとえば集中豪雨の発生頻度の高まりもそのひとつです。これは日本の気候が熱帯化してきているためで、元々熱帯であるところの東南アジアを調査することで、これからの日本の災害対策に備えることができるそうです。
その一例として、タイの地すべり事例を紹介いただき、なぜ地すべりがおこるかを高校生が学んでいる「物理」の知識で読み解いてくださいます。
また、和歌山のこの10年の雨量変動を例に、日本が熱帯化してきていることも解説いただきました。
最後に「土木工学」という学問が、たとえばインフラという日々の人々の生活と深くかかわりを持つことから、社会経済学など文系的な側面を強く持つこともわかりやすく説明していただき、学問理解がより一層深まったように思います。
講義終了後は、個別にもご対応いただき充実した時間を過ごすことができました。
大津先生、お忙しい中お時間をいただき、本当にありがとうございました。(阪口)