高大連携講座「学問体感vol.9」として、九州工業大学 工学部 宇宙システム工学科 奥山圭一先生にお越しいただきました。

2018/11/12

今回の学問体感は、九州工業大学 工学部 宇宙システム工学科 奥山圭一先生に、「九工大の学生たちによる深宇宙の探査~深宇宙探査機「しんえん2」と地球低軌道環境観測衛星「てんこう」~」という講義を実施いただきました。

奥山先生の研究室の学生さんたちが開発した深宇宙探査機「しんえん」はJAXAの金星探査機「あかつき」と一緒にH2Aロケットで打ち上げられましたが、月軌道の直前で行方不明になってしまいました。その失敗の悔しさが、やはりJAXAの小惑星探査機「はやぶさ2」と一緒に打ち上げられた新たに開発された「しんえん2」の開発につながったそうです。そして「しんえん2」は見事に月軌道を越えて深宇宙を飛行し、世界ではじめての成果をいくつもあげられました。

そのご経験を「宇宙には神様がいて、その神様は一度は失敗させる。でも、あきらめずに挑戦し続ければ、次のチャンスでは成功させてくれる」という奥山先生にしかできない表現で教えていただきました。たぶん、それは宇宙開発の話だけではなく、どんなチャレンジにも当てはまることなんだろうと感じました。

探査機の開発秘話や学生さんたちの限界を超えた奮闘など、成功の裏には不断の努力があること。そして宇宙という遠い遠い存在がすこし身近に感じられた講義でした。

講義終了後は多くの個別の質問や相談にも丁寧にご対応いただきました。

今回は遠く九州よりお越しいただきました。奥山先生、貴重なお時間をいただき本当にありがとうございました。(阪口)