高校入学式を挙行しました。

2022/4/11

8日10時より、本校体育館におきまして高等学校入学式を挙行しました。

式辞
「凡人」という言葉を聞いた時、君たちはどんなことを思い描きますか。
儒教の経典の一つに『中庸』があります。
『論語』『孟子』『大学』『中庸』の4つを「四つの書」と書いて、『四書』といいます。
大中小の中という字と、古代の税の名称である租・調・庸の庸の字、「中」と「庸」を書いて『中庸』です。
『中庸』には、「凡人でも努力さえすれば、聖人となる」とあります。
聖人は聖人でも大人の成人ではありません。
聖(ひじり)、聖徳太子の聖と人で聖人です。
いわゆるいつの時でも師となる理想的な人の域に到達することができると説いています。
特に、優れた能力のない平凡なものにとっては、厳しくも希望を与えてくれているのです。

「人一度にして之を能くすれば、己れ之を百たびす。人十たびにして之を能くすれば、己れ之を千たびす。
果たして此の道を能くすれば、愚かなりと雖も必ず明なり。柔なりと雖も必ず強なり。」という一説があります。

他人が一回で出来るのであれば、自分は百回努力し、他人が十回で出来るのなら、自分は千回努力する。
他人より能力が劣っていたとしても、必ず目的を達成することができるということです。
努力を積み重ねれば、必ず目的を達成することができる。
「他人が一度でできるならば、自分はそれを百回する。他人が十度でできるなら自分は千回する。
本当にこの方法を行うことができたなら、暗愚の者も必ず善に明らかな知者となれる。軟弱な者も必ず善を守って怠らない強者となれる」とあります。

「他人が一度でできるならば、自分は百度、他人が十度なら千度」このことから『中庸』は、凡人でも努力さえすえば聖人の域に到達できると説いているのです。

日々、学びを高め、努力することが人には求められるということになります。

今日新入生の皆さんは入学式を迎えたわけですが、高校・大学さらに社会に出たとしても、日々、人は学び、学びあうことが求められるということになります。

例えば、医者になるとします。医学は日々進歩していますから、治療方法、医療技術、薬などどんどん進化しています。
ですから、新しいことを学び、取り入れていかないと医者としてやってはいけません。

また、君たちの生活の糧を得る手段、仕事・職業の寿命もどんどん短くなっています。IT・AI、ロボット、これらを総合したデジタルトランスフォーメーションがあらゆる職域、社会システムに入ってきています。それらは人の働き方に大きな変革をもたらし、その加速度を増しています。

『論語』の巻頭、「学而第一」の最初の言葉、「学びて時にこれを習う、亦説ばしからずや」は、知っているでしょう。
「人生は学びだ」「学んだら次に忘れてはならないのは、実習、練習することだ」と述べています。

「習う」、「練習」の「習」という字を頭に描いてください。
羽の下に「白」を書きますが、「白」という字は自分自身の「自」を省略したもので、「習う」という字は、ひな鳥が何度も羽ばたいて飛ぶ練習をする形を文字にしたものです。ですから何回となく繰り返し反復練習をすることを表した文字です。実践すること、練習することの大切さを「習う」という字は表しているのです。

一方、ユダヤ系オーストリア人で、ピーター・ドラッガーという現代経営学の祖といわれる人がいます。岩崎夏海の小説、通称『もしドラ』、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの“マネジメント”を読んだら』は、高校の野球部の女子マネージャーが、偶然入手したドラッカーの著書『マネジメント』の内容を、部の改革に活かす話ですが、そのドラッガーは、二十一世紀を予測し、次のように語ったと言われています。
「二十一世紀に重要視される唯一のスキルは、新しいことを学ぶスキルである。それ以外はすべて、時間とともに廃れていく」と。
また、「リ・スキリング」や「リカレント」という「新しいスキルを習得すること」や「学び直し」の重要性を説かれ、自分自身が成長するためには、「自己の長所(強み)」や「自分がいつ変わるべきか」を知ること、そして、「自分が成長できない環境から速に抜け出すこと」を勧められており、「新しい挑戦こそが成功することができる秘訣である」と述べられています。
自分自身が成長し、「自己の長所(自分の強み)」や「自分がいつ変わるべきか」を知ることができるのは今。
今日からの三年間です。

ただ、「学び」と言っても、授業を受けていても中に勘違いしている人がいます。
大事なことは、「授業で解ったとしても、できるようにはならないということです」「解るとできるは違う」ということです。勉強も、クラブ活動もすべて同じです。まずは「解ること」そして、「できるようになること」そのためには、凡人は、頭を使い考え、反復練習することが求められているのです。
凡人から聖人になるべく、日々努力されることが求められます。

自分の強みを見つけ、生かし、自己を成長させ、価値ある三年間にし、飛躍されることを祈念し、関西大倉高等学校入学式式辞とさせていただきます。

2022年(令和4)年 4月8日
 
 関西大倉高等学校 学校長 古川 英明

 

 

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
そして、保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。

新入生の皆さんは、今日から関西大倉高等学校の生徒として勉強をはじめ、
先生や友だちとの関わり、学校行事、クラブ活動への取り組みを通じて多くのことを学び、経験していくと思います。
楽しい事もたくさんあると思いますが、上手くいかず失敗する事もあるでしょう。
しかし、これは自分が成長するためのチャンスだと思ってください。
上手くいかない事、失敗する事を恐れて無難に過ごすのではなく、
その時は一生懸命悩み、考え、そしてチャレンジしてください。
チャレンジする過程での失敗は、時間が経てば全て「経験」に変わります。
人は、こうして大きく、強く成長していくものだと私は思っております。
苦しくてくじけそうになる時もあるでしょう。
その時は、この学校の先生方に相談したらよいと思います。
必ず力になってくださいます。
すべては、自分の行動次第です。頑張ってください。

保護者の皆様、ご安心ください。
私の長男は先月、関西大倉高等学校を、誇りを持って笑顔で卒業していきました。
振り返ると、在学中、彼が苦しみ・悩んだ時、担任の先生をはじめとする学年・教科の先生方、クラブ活動の顧問の先生方がしっかりと支えてくださっていました。
大変感謝しております。
3年後、皆様のお子様も誇りを持って、笑顔で巣立っていかれるものと期待しております。

最後に、高校3年間はあっという間に過ぎていくと思います。
PTAは、新入生の皆さんの高校生活が充実したものとなるよう、その頑張りを陰ながらサポートしていきます。
皆様のご健勝と今後のご活躍を心から願い、お祝いの言葉とさせていただきます。

本日はご入学、おめでとうございます。

令和4年4月8日 PTA会長 石谷 宏