「全校朝礼をTVで行いました。」

2022/5/02

五月に入りGWも半ば、明日からは三連休になり明けた1週間後の14日からは、中間考査が始まります。特に、中学、高校とも1年生は試験の教科数が多いので、日頃の学習習慣がついているかどうかが大きなポイントとなります。後、二週間ほどありますので、しっかり対策をたてて望んでください。
 さて、明日、5月3日は憲法記念日。憲法記念日は、1947年(昭和22年)5月3日に日本国憲法が施行されたことを記念し制定されました。多くの犠牲者を出した第二次世界大戦の経験を生かし、平和な国を目指して制定されたものです。「国だけでなく国民のさらなる成長を期待する」という思いも込められています。高校生の皆さんには優し過ぎるかもしれませんが、静かに聞いておいて下さい。
では、日本国憲法の三原則を改めて確認しておきたいと思います。

 「国民主権」とは、最終的に国や政治に関する意思決定ができる権利が国民にあるという意味です。国の主人公は私たちということです。国民主権とは、政治の在り方や実行する力が国民にあるという定めです。日本国憲法が施行される前の大日本帝国憲法の時代は、天皇が国の主権でした。しかし戦後、憲法が改正されて以降、天皇は国の象徴に変わり、国の意思決定の権利は国民にあるとされたのです。
2つ目は、人として生まれたときから持っている権利「基本的人権」です。誰でも生まれながらにもっている人間らしく生きる権利を大切にしようという意味です。人間が人間らしく生きるために、思想や表現などの「自由権」、差別を受けないための「平等権」、生存権や教育を受ける権利などの「社会権」、選挙権などの「参政権」、裁判を受ける権利などの「請求権」の5つの権利で成り立っています。国民全員がこれらの権利を最大限に尊重される必要があり、侵すことのできない永久の権利として保障されているのです。
最後に「平和主義」を簡単に説明すると、平和な暮らしを維持するために他の国と戦争をしないということです。日本は第二次世界大戦や太平洋戦争により、辛い思いを経験しました。アジア・太平洋戦争では310万人の人が犠牲になり、悲惨な歴史を繰り返さないよう世界の平和を願い、「戦争の放棄」「戦力の不保持」「交戦権の否認」を定め、戦争や暴力を認めず戦力を持たないという「平和主義」を原則としているのです。

以上が三原則ということになります。

では、この日本国憲法は全部で何条あるか知っていますか。

 日本国憲法は、第一章の天皇、第二章が戦争放棄、第三章が国民の権利及び義務、第四章が国会、次に、内閣、司法という順で、第十一章の補則まで、第一条から第百三条まであります。
第三章の「国民の権利と義務」にあたる項目が、条文で一番多く30条で構成されています。ここからもこの憲法が国民主権に根ざしたものであることが解ります。その他に、前書きがはじめにつけてあります。これを「前文」といいます。
この前文には、だれがこの憲法をつくったかということや、どんな考えでこの憲法の規則ができているかということなどが記されています。
また、前文には二つの働きがあります。一つは、みなさんが憲法をよんで、その意味を知ろうとするときの手引きになることです。この前文に記されたような考えからできたものですから、前文にある考えと、ちがったふうに考えてはならないということです。

もう一つの働きは、これから先、この憲法を変えるときに、この前文に書かれた考え方と、ちがうような変え方をしてはならないということです。この前文の考えというのが冒頭に話した三原則ということになります。今から、放送部員に日本国憲法の前文を読んでもらうことにします。この三つの基本原理と憲法の主旨を聞き取って貰い、全校朝礼を終わりたいと思います。

【日本国憲法前文】

日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民と協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

そもそも、国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。
われらはこれに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。

われらは全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和の内に生存する権利を有することを確認する。
われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけて、全力をあげて崇高な理想と目的を達成することを誓う。