Topicsトピックス

2023/06/09 すべて

関西大倉中学・高校ラグビー部OB木田晴斗 逆転の決勝トライで日本一!!

5月20日(土)木田選手にとっても、スピアーズにとっても初の日本一を懸けたプレーオフトーナメント決勝戦が4万人を超える大観衆を集めた国立競技場にて行われた。
試合は序盤から激しい攻防が繰り広げられ、一つのミスが試合展開を大きく左右するような緊張感のある試合となった。前半12分、敵陣22mライン付近まで攻め込んだスピアーズ、スクラムハーフ谷口選手からこの試合でスピアーズを離れる元ニュージーランド代表ライアン・クロッティ選手にパスが渡る。この時点でワイルドナイツのDFを十分に引き付けたスピアーズ、DFの大半の選手がライアン・クロッティ選手の周辺および右サイドに固まり、左ウイングの木田選手がフリーになっている。ロングパスを見事にキャッチした木田選手は一気に加速し、追いかける相手選手を抜群のスピードで振り切り、誰も追いつけないと思われた。しかし、ゴールラインの1m手前、トライ寸前で強烈なタックルを受け外へ弾き飛ばされた。100mを10秒台前半で走り、「サイクロン」の異名を持つオーストラリア代表マリカ コロインベテ選手だ。このプレーで後頭部を強く打った木田選手はメディカルチェックを受けるため一旦退場となった。試合はその後も一進一退の攻防が繰り広げられ、スピアーズが2本のPGを成功させ6対0とした26分、メディカルチェックを受けた木田選手が元気に戻ってきた。そして、27分、早速の見せ場がやってきた。スピアーズがスクラムからボールを展開し、立川選手が前方に絶妙なキックを転がし、木田選手が猛然とチェイスをかける。これは惜しくも追いつかなかったがまだスピアーズのボール、ゴールまで30m付近で、またもや立川選手が木田選手を走らせるキックを見せ、今度は跳ね上がったボールを見事にキャッチ、さらなる攻撃の起点を作った。しかし、ここでもトライまでは届かず、両チームのディフェンス力が光る予想通りの好ゲームとなった。30分にはワイルドナイツのハイパントを見事にキャッチした木田選手は一気に加速し、10m以上のラン、さらにゲラード・ファンデンヒーファー選手にオフロードパスを繋ぐ好プレーを見せ、会場を大いに沸かせた。35分には自陣からファンデンヒーファー選手の高く距離のあるハイパント、これにも木田選手が素晴らしいキックチェイスと粘り強いタックルを見せ、ワイルドナイツのペナルティーを誘った。このプレーにライアン・クロッティ選手と木田選手は、してやったりのハイタッチ。スピアーズはPGでさらに3点を追加する。38分、中央付近のスクラムからバーナード・フォーリー選手から木田選手へロングパス。このパスは惜しくも繋がらなかったが、この試合は準決勝のサンゴリアス戦と違い、思い切ったロングパス、キックが多く見られた。また、シーズン中よりも木田選手のランを生かした戦術が多いように見えた。シーズン中になかった立川選手から木田選手への攻撃の組み立ても多く、後半のさらなる活躍が期待できる。試合は9対3でスピアーズのリードで前半を折り返した。
後半、山沢選手、堀江選手が入り攻撃にリズムが出てきたワイルドナイツは57分にはFWの力強いモールから、64分にはBKの素晴らしい展開からトライを挙げ、スピアーズは12対15と逆転される。しかし、この時点で得点差は3点、時間はまだ13分残っており、勝負の行方はまだまだ分からない。
68分、後半投入されたスクラムハーフの藤原選手のハイパントをファウルア・マキシ選手が競り合い、こぼれたボールを根塚選手がキャッチし10m以上の力強いラン、ゴールまであと10mに迫る。そして、根塚選手の突破からできたラック周辺にワイルドナイツの選手が多く集まり、大外に開いた木田選手の前に大きなスペースができた。木田選手は大きく手を挙げ、パスを呼び込み、ボールを持った立川選手は木田選手へ絶妙なキックパスを送った。今度は誰も追いつけない。逆転のトライ。この得点が決勝点となり、スピアーズが見事、初優勝を飾った。
さあ、スピアーズに初の栄冠をもたらした木田選手が次に見据えるのは日本代表、そしてワールドカップでの活躍だ。スピアーズの今シーズンは幕を閉じたが、木田晴斗選手の戦いはまだまだ続く。学生時代からの夢舞台に向かって走り続ける木田選手に益々の応援をお願いしたい。

 

 

写真提供 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ