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2025/07/23 すべて

天川栄人先生と『作家の時間』! 予想外の「起承転結」で才能が開花!

先日、第48回日本児童文芸家協会賞を受賞され、ますます大活躍中の作家さん、天川栄人先生が関西大倉中学校に来てくださいました。天川先生は、本校独自のコンクール「かんくら文学賞」でも審査員を務めてくださっており、お世話になっている作家さんです。
そんな天川栄人先生が、昨年に引き続き、夏休み特別企画としてワークショップ「天川先生と『作家の時間』」を開いてくださいました。

今年のテーマは【起承転結とはなんぞや!】
「作家の時間」を通して「自立した書き手」へと成長している生徒たちの中で、「もっともっと素敵なお話を書けるようになりたい!」という熱い志を持った22人の“作家のたまご”たちが参加してくれました。

「天川先生、今年は一体何から始めるんですか?」
と、生徒たちの期待に満ちた眼差しが集まる中、先生が笑顔で放った一言にみんな驚き。
「今日は、1時間で4本の小説を書いてもらいます!」
通常の「作家の時間」では、一つの作品を創り出すのに何時間もかかるのに、1時間で4本なんて、とんでもない難題…
不安いっぱいの生徒たちに、天川先生は「リレー小説」という方法を説明してくれました。どうやら今回は4人1組のチームを組んで、みんなで一斉に「起」を書き、書けたら次の人に渡して「承」を書き、これを繰り返していく。すると作者がバラバラの「起承転結」が揃った4つの作品ができあがる、という仕組み。

「起」の大事なポイントも教えてくれました。
「起承転結の『起』は、主人公の自己紹介ではない。その物語の目的・目標が示されるところ」そう聞いて、「起」のスタートは「〇〇が欲しい」といった”欲”を書くところからスタート!

生徒たちのペンがもう止まらない!スルスルと進んでいきます。
「偏差値がほしい」「大きな家に一人で住みたい」「東京に行きたい」「君が欲しい」「脳がほしい」「100%自然の水がほしい」「ひまが欲しい」「友達がほしい」

どんな話になるんだろう!?と、ワクワクする書き出しがたくさん出てきました。

「何この話!?」とか「どう繋げればいいの!?」なんて声があがったり、頭を抱えたりしている生徒もいましたが、なんだかんだみんな楽しそうにペンを動かしていました。

「一行でも書けたらOK!次の人がなんとかしてくれるよ」
そう、「楽しく書くこと」を大切にしようと伝えてくれる天川先生のおかげで、普段の授業では小説創作に苦戦していた生徒も、見事に作品を完成させることができました。
完成した作品を天川先生に読んでもらい、「天才やん!」「すごい!」とたくさん褒めてもらえて、生徒たちも自信がついた様子。

最後は完成した作品を、みんな笑顔いっぱいで読み合って、改めて創作の楽しさを感じてくれました!
ワークショップを終えた生徒たちからは、

「想像以上に楽しかったです!友達のアイデア、天川先生のアドバイスで良い作品を完成させられました!」
「これからの『作家の時間』でも今日習ったことを続けて使っていこうと思いました。」
「リレー小説で焦ったけど後の人がちゃんと書いてくれたのでとっても良い作品ができました。」
「起承転結でどういうことを書けば良いのかというのも教えてくださったので、とても書きやすかったです。」
「将来小説家になりたいので、起承転結の書き方、文章を書く楽しさを学ばせてもらいました!楽しかったです!」
「出来上がった4本ともが全て面白くって、すげぇ!と思いました」
などなど、大満足のご様子でした。

天川先生、本当にありがとうございました!
関西大倉中学校の「作家・読書家の時間」では、今後もさまざまな取り組みを企画しています。次回の企画もお楽しみに!