高2探究学習 関西学院大学 心理学研究室(成田健一先生)訪問
高校2年生の総合的な探究の時間で実施している「探究ゼミ」は、生徒自身が興味のある内容について、実証的な手続きに基づいて研究を試みるという機会になっています。
「心理学・教育学」のゼミでは、実証的な心理学について学ぶ授業の一環として、関西学院大学心理学研究室の成田健一先生にご協力いただけることになりました。成田先生がご担当されている学部三回生のゼミに参加させていただき、その後、学生に話を聞く時間や先生に直接講義をしていただく時間をご用意いただきました。普段身の回りで当たり前だとされていることを疑うことが大切だという心理学のスタンスに、本校の生徒たちも関心を持ったようです。(講義で教えていただいた、検証プロセスにおける三つの統制を帰り道に暗唱していた生徒もいました。カウンセリングや性格診断が心理学の全てではないということがよく理解できたのではないでしょうか。)
講義の後には、心理学科の施設である実験室や観察室を見学させていただきました。関西学院大学の心理学科は日本の私立大学で最も古くに設置された心理学科で、充実した研究環境を持っています。動物ケージや脳波測定の機材は見学できませんでしたが、実験に使用する観察室のマジックミラーや防音室などを見て、生徒たちも驚いていたようです。
現在授業では、「問いを立てる」という、研究を進める上で最も大変な部分に取り組んでいます。早速、直近の授業では、訪問させていただいたことを活かして、抽象的で大きなテーマを各班研究として扱える内容に落とし込めていたように思います。問いを検証する段階になったときには、今回の訪問で学んだことをさらに発揮できるよう期待しています。最後になりますが今回貴重な機会をいただきました関西学院大学の成田先生に心より感謝申し上げます。