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2025/08/07 中学校クラブ活動

放射光科学研究センター「SPring-8」と「SACLA」見学報告

 
2025年8月7日、関西大倉高校科学部は、兵庫県佐用郡佐用町にある国立研究開発法人 放射光科学研究センターを訪問し、世界最高水準の放射光施設「SPring-8(スプリングエイト)」およびX線自由電子レーザー施設「SACLA(サクラ)」の見学と講義を受講しました。

SPring-8は、電子を光速近くまで加速し、磁石によって進行方向を曲げることで放射光(シンクロトロン光)を発生させる施設です。この放射光は、物質の構造を原子レベルで解析するために利用され、医薬品開発、材料科学、生命科学など幅広い分野で活用されています。

一方、SACLAは、さらに短波長・高強度のX線自由電子レーザーを生成する施設で、超高速現象の観察やタンパク質の立体構造解析など、最先端の研究に貢献しています。

講義では、放射光の原理から応用例まで丁寧に解説いただき、科学技術の最前線に触れる貴重な機会となりました。施設見学では、巨大な加速器リングや制御室を間近に見ることができ、スケールの大きさと精密さに圧倒されました。これらの体験を通じて、科学の可能性と社会への貢献について深く考えるきっかけとなりました。

今回の訪問に際し、施設をご案内いただいた学芸員の皆様には、心より感謝申し上げます。専門的な内容をわかりやすくご説明いただき、私たちの理解を大いに深めてくださいました。お忙しい中、温かく迎えてくださったことに、科学部一同、厚く御礼申し上げます。

科学部顧問
堀江啓文