2025/12/20
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【科学部探究班】国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)にて「小型電池製造実習」を実施しました
2025年12月18日、本校科学部探究班は、池田市にある国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)関西センターを訪問し、リチウムイオン電池を作製する「小型電池製造実習」に参加いたしました。
日本を代表する最先端の研究拠点にて、次世代のエネルギー社会を支える蓄電池技術の神髄に触れる、極めて濃密な一日となりました。
■ 理論から実践まで、研究者さながらの本格的な実習
実習は、電池の基礎知識を学ぶ座学からスタートしました。
その後、緊張感漂う実習室へと場所を移し、実際の製造工程を体験しました。
- 負極板の作製・加工: スラリーの作製から塗工、熱風乾燥、プレスといった繊細な作業を一つひとつ丁寧に行いました。
*電池の組立て: セパレータや電解液を用い、真空乾燥を経てケースに封入。
*評価と振り返り: 自ら作り上げた電池の動作確認(評価)を、LED、ミニ四駆、電子オルゴール、小型扇風機などで行い、最後には質疑応答を含めた深い振り返り学習を実施しました。
教科書で学ぶ化学反応式が、目の前のデバイスとして形を成していく過程に、生徒たちは終始目を輝かせて取り組んでいました。
今回のプログラムでは、実習だけでなく産総研の施設見学も行わせていただきました。
第一線の研究者の方々が働く環境を目の当たりにし、科学が社会にどのように貢献しているのかを直感的に理解する貴重な機会となりました。
科学部探究班では、校内の活動に留まらず、こうした学外の専門機関との連携を通て、「本物に触れる経験」を重視しています。問いを立て、実験し、検証する。このプロセスを高度なレベルで実践することが、将来のイノベーター育成に繋がると確信しています。
■ 謝辞
最後になりますが、多忙な業務の間を縫って、生徒たちのために熱心なご指導を賜りました産業技術総合研究所の皆様に、心より深く御礼申し上げます。
皆様の情熱的なご指導により、生徒たちは技術的な知識だけでなく、科学に対する誠実な姿勢も学ぶことができました。この経験を糧に、今後の探究活動にさらに邁進してまいります。
関西大倉高等学校 科学部顧問 堀江 啓文

